思いつきの弾丸故郷。誰にも(親にも)伝えず前日夜からの自転車旅。
僕の趣味はロードバイク。カッコいい自転車で考えつかない程の距離を自分の身一つで走る。自転車界隈では『ブルベ』ってのに属する楽しみかたです
でも今回は趣を変えて、3年帰っていない故郷へ。
帰りたいんすけどね、帰ってくるなと言われれば帰らないのめっちゃ楽で(笑)お盆も正月も遊んでられるし。なんなら生まれ育った家は僕が25くらいの時に壊してもう跡形もないしリアルに故郷は遠くにありて想うもの。
それでもやっぱり夢にでてくるのは及位のあの景色で、この前死ぬまでにやりたいこと考えたら及位(故郷)の自転車で通学したあそこ、また走りたいなぁ何て思ったので
「ちょっとライドしてくる」と家族に伝えて仕事終わりに旅立ちました。理解力のある奥さんで助かるけどきっと理解してるのではなく呆れているか我慢しているかのどっちかと思います
早朝、新庄駅。
新庄はおばあちゃんがいたのでやはり縁がある土地で。おばあちゃんの実家も、おばあちゃん家ももう何もないただの土地でした。
今回はバイクには何もつけていません。サイコンと前後のライトのみ。ボトルゲージの片方にケース。残りの必要なものは背中ポッケ。
あんまりバイクにつけるの見た目含めて好きじゃないんです
新庄から金山町へ
僕の出身高校、金山高校が新庄南高等学校金山校になってました。
写真撮ってたら現役高校生からおはようございますと挨拶してもらえました。
僕の一個下から制服が変わったので本当に思い入れもクソもない、わけなくて。高校生の時に年下の女の子とお付き合いしていた事があるのでそういえばと22.3年前のこと一瞬思い出そうとしましたがこの家はあの人の実家だなーとか、それくらいしか覚えてなくて。今現在高校生の頃の友だち知り合いどこに住んでて何してるのか全く知らないんだなぁ
餃子園でラーメン食べてこっかなーとか、朝早くてやってるはずもなく
頭の中でGLAYとSOPHIAとHi-STANDARDがループしてました。
主寝坂峠トンネル。
小学生の頃都市伝説で「裏山を掘ってトンネルができている」なんて話を聞いたことがありますがあれから20年たったら本当に道路とトンネルができました。
僕は自転車で色んなとこ行って感じるのが、日本の地形は山と山で平野に人がいて。その山は昔は峠で繋がっていて近代はトンネルになっているんですよね。その微妙に古いトンネルが怖くて恐くて。主寝坂トンネルも誰も通らない道路もご多分に漏れず恐かったです。
このトンネルを抜けて、長いぐねぐね下り坂を下りれば僕の故郷
高橋生家跡地
本当に跡地、跡形もない
だけど鮮明に玄関とか自分の部屋とか、縁側から落ちて頭切ったとことか、裏庭にテント張ってたとこも畑の中ドリブルも出来ないとこにオモチャのバスケットゴールを目分量で壁にうちつけてたとこも全部わかる。
畑は友だちに使ってもらってるらしく面影があった
この土地の広さTokyoCITYでもってたら大金持ちだな…いや税金がすごいか
生家跡地から徒歩15秒で母校。
の、跡地。
階段こんなに小さかったっけかこの地域はこんなに狭かったっけか(物理的に)
この辺りを駆け回っていたのは30年前、大人の高さだと全く違う景色に映る
母校2、中学校(跡地)今は地元企業が買い取って工場?になってるみたい。
小学校も中学校もだけど無くなっても失くなりはしない、的なノリで名前だけは残ってるのね。僕みたいな自分のルーツを探る厨二みたいなのがいるからかなーとか思ったり
ここまで通学路だったんですが(5㎞)通る車もほぼなく、トラック数台。中学校跡地の製材所のトラックかな?道路のアスファルトはガタガタで車じゃ気にならない程度で自転車だとパンクの恐怖
中学校の後はじいちゃんの実家(八敷代)の前を通り、今は鎌倉にお墓をもってきちゃったけどお墓前を通り特に縁もない真室川、鮭川を通り新庄へ。
ばあちゃん家、の跡地。河原が整備されたのか何なのか面影はちょっとありました。
毎週のように行ってた記憶があるなぁ、親戚も集まるときはここ。新庄祭り期間にばあちゃん家にいるのが本当に好きで好きで、東京にきてばあちゃんも横浜にきてからは新庄祭りに20年以上行ってないことになる
母ちゃんが育った家、の跡地。
ここ、新庄駅徒歩5分とかからない場所なんです。お母さんの実家に帰るとなるとここに来ていた思い出。
駅前の超一等地はどこも駐車場とか、人もいなくめがらんとしてる新庄駅前でした
前の日は夜遅く(言っても22時過ぎ頃)着でお店もやってないし、ホテルの近くにコンビニもないし、ただ思いつきで自転車乗ってただけで帰るの癪なので一茶庵でラーメン。唯一の爪跡残した感じ。
本当は餃子園いきたかったけどまた今度
あっという間のライド旅行。
帰りはもちろん輪行で。
車イススペースなんですけど駅員さんに聞いたらどうぞどうぞということでお言葉に甘えて。いつもは最後尾の後ろにはめ込む感じで置いてるので助かります。
平日昼間の山形新幹線はスッカラかんに空いていてビール飲んでちょっと昼寝して、SwitchでFFしてたらあっという間にTokyoCity
自分のルーツを乗りたいとずっと思っていたのは寝ると必ず舞台が生まれ育った場所だったり、やはり知ってるところを走るってそれだけでテンションが上がるんです。何にも無いところだし関東にも似たような田舎いっぱいあるんですけどね
改めて自分の田舎はここだけど、全て跡地で思い出は目の前にはなく瞼をつぶった奥の夢の中にしか無くなっていました。
故郷は遠くにありて思うもの